【はじめに】
#初めての方は「投資をマジメに考える」シリーズの
#ご一読をオススメします。
# http://gookabu.blog48.fc2.com/blog-entry-153.html
さて前回は「割安(と思われる)実例」をご紹介しました。
あの翌日から急騰しましたから、まあ「割安」なんでしょうネ
今回は「割高だった実例」をご紹介します。
【割高な時期の実例】
今回は2007年6月末を考えます、当時、日経平均は約18,140円。
前回同様、まずは「1株あたりの企業が持つ財産」を考えます。
当時の一株自己資本は7500円でした。
#この自己資本は日経基準を現時点の実質値に換算したものです。
さて次は利益水準です。ここが問題です。
この前年、日経平均は1株当たり1110円もの利益を出したのです。
概ね配当が160円、残り950円が利益として内部留保されました。
かなりムリがありますが、これが続くと仮定してみます。
前回同様10年後にどうなっているかを考えると
株主資本は950円の10年分、9500円が足し算されると期待します。
ですから
10年後の株主資本(17200円)
= 今の株主資本(7500円)+950円×10年
です。そして配当も160円の10年分、1600円もらえる計算?!
となります。
ですから、かなりムリがありますが・・・
日経平均は10年後の価値(18,800円)=
10年後の株主資本(17,200円)+10年分の配当(1600円)
と言う事になります。
この分析をしても当時の株価約18,140円はかなり高い水準だったと
わかります。
なにせ、「ムリがある」と思われる年間1110円の利益が続いたとして
10年待ってたった640円程度しか価値が増えないのです。
この前提で「買う」のは無謀ですよね?!
でもこんな値段でも買う人はいるのです。
さてムリの無い利益水準で考えるとどうなるでしょうか?!
一例として、当時の過去7年の平均利益水準で考え直してみます。
#10年にすると2000年頃の不良債権処理が入ってしまうので
#避けています。さすがにこのあたりは異常値と思います。
この場合、利益が約450円。配当は150円でした。
株主資本の増加分は毎年300円となります。
この場合に10年後にとうなっているかを考えると
株主資本は300円の10年分、3000円が足し算されると期待します。
ですから
10年後の株主資本(10,500円)
= 今の株主資本(7,500円)+300円×10年
です。そして配当も150円の10年分、1500円もらえる計算です。
ですから、
日経平均は10年後の価値(12,000円)=
10年後の株主資本(10,500円)+10年分の配当(1500円)
と言う事になります。
何度も繰り返しますが、当時の株価は約18,140円です。
こんな簡単な分析だけでも「この投資は上手く行きそうにない」
と分かると思います。
・・・でも、おそらく多くの個人が16,000円~18,000円の価格帯で
ファンドやら株に飛びついていたのだと思うのです。
この頃、本屋に株の本が沢山置いてあったのを思い出します。
株は「高くなればなるほど買いたくなる物」・・・なんですよね。
だからこそ、冷静な判断が必要なのだと思っています。
もちろん、実際の分析はもっと深く詳しく行います。
でもこの程度説明でも
「事実」と「ムリの無い推測」を積み重ねる事で、
「ある程度は将来が見通せる」実感は頂けたのではと思います。
決して勘などに頼っている訳ではありませんよね?!
前回と同様ですが、この様な分析を行った上で投資するのと、何も考
えずに投資するのでは、次元が違いませんか?!。
次回はこの様な分析結果をどう生かすか、についてです。
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(宜しければ下記も参考にしてください)
○アクティブリバランス投資法とは?!
http://gookabu.blog48.fc2.com/blog-entry-86.html
○主なバックナンバー
http://gookabu.blog48.fc2.com/blog-entry-153.html
○アクティブリバランス詳細解説リンク集
http://gookabu.blog48.fc2.com/blog-entry-53.html
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お役に立ちましたらポチっとお願いします。
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#ご一読をオススメします。
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さて前回は「割安(と思われる)実例」をご紹介しました。
あの翌日から急騰しましたから、まあ「割安」なんでしょうネ
今回は「割高だった実例」をご紹介します。
【割高な時期の実例】
今回は2007年6月末を考えます、当時、日経平均は約18,140円。
前回同様、まずは「1株あたりの企業が持つ財産」を考えます。
当時の一株自己資本は7500円でした。
#この自己資本は日経基準を現時点の実質値に換算したものです。
さて次は利益水準です。ここが問題です。
この前年、日経平均は1株当たり1110円もの利益を出したのです。
概ね配当が160円、残り950円が利益として内部留保されました。
かなりムリがありますが、これが続くと仮定してみます。
前回同様10年後にどうなっているかを考えると
株主資本は950円の10年分、9500円が足し算されると期待します。
ですから
10年後の株主資本(17200円)
= 今の株主資本(7500円)+950円×10年
です。そして配当も160円の10年分、1600円もらえる計算?!
となります。
ですから、かなりムリがありますが・・・
日経平均は10年後の価値(18,800円)=
10年後の株主資本(17,200円)+10年分の配当(1600円)
と言う事になります。
この分析をしても当時の株価約18,140円はかなり高い水準だったと
わかります。
なにせ、「ムリがある」と思われる年間1110円の利益が続いたとして
10年待ってたった640円程度しか価値が増えないのです。
この前提で「買う」のは無謀ですよね?!
でもこんな値段でも買う人はいるのです。
さてムリの無い利益水準で考えるとどうなるでしょうか?!
一例として、当時の過去7年の平均利益水準で考え直してみます。
#10年にすると2000年頃の不良債権処理が入ってしまうので
#避けています。さすがにこのあたりは異常値と思います。
この場合、利益が約450円。配当は150円でした。
株主資本の増加分は毎年300円となります。
この場合に10年後にとうなっているかを考えると
株主資本は300円の10年分、3000円が足し算されると期待します。
ですから
10年後の株主資本(10,500円)
= 今の株主資本(7,500円)+300円×10年
です。そして配当も150円の10年分、1500円もらえる計算です。
ですから、
日経平均は10年後の価値(12,000円)=
10年後の株主資本(10,500円)+10年分の配当(1500円)
と言う事になります。
何度も繰り返しますが、当時の株価は約18,140円です。
こんな簡単な分析だけでも「この投資は上手く行きそうにない」
と分かると思います。
・・・でも、おそらく多くの個人が16,000円~18,000円の価格帯で
ファンドやら株に飛びついていたのだと思うのです。
この頃、本屋に株の本が沢山置いてあったのを思い出します。
株は「高くなればなるほど買いたくなる物」・・・なんですよね。
だからこそ、冷静な判断が必要なのだと思っています。
もちろん、実際の分析はもっと深く詳しく行います。
でもこの程度説明でも
「事実」と「ムリの無い推測」を積み重ねる事で、
「ある程度は将来が見通せる」実感は頂けたのではと思います。
決して勘などに頼っている訳ではありませんよね?!
前回と同様ですが、この様な分析を行った上で投資するのと、何も考
えずに投資するのでは、次元が違いませんか?!。
次回はこの様な分析結果をどう生かすか、についてです。
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○アクティブリバランス投資法とは?!
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○主なバックナンバー
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