【はじめに】
#初めての方は「投資をマジメに考える」シリーズの
#ご一読をオススメします。
# http://gookabu.blog48.fc2.com/blog-entry-153.html
さて、「手を出したら、カモにされる金融商品」を続けます。
今回も「ブルベアファンド」の続きです。
【日経平均指数での10年の結果】
前回、ブルベアファンドとは何か、そして、この運用が10年
でどうなっているか・・・実例をご紹介しました。
そして驚くべき事実・・・
「値動き2倍指数」も、「値動き反対指数」も
「両方とも値下がりしている!」
と言う事をご紹介しました。
しかも、そのレベルはかなりの水準です。
なんと!10年間の日経平均「約20%の下落」に対して
○「値動き2倍指数」は約66%下落
○「値動き反対指数」は約33%下落
しかも、これはあくまで「指数」での話です。
実際のファンドの運用では、ここから更に、
・信託報酬
・売買費用
なんて物が引かれてゆきます。
加えて、前々回ご紹介した「カモ構造」。
ですから実際の資産価値はもっと下落するはずです。
【ブルベアファンドの構造欠陥】
では、なぜこんな事になるのでしょうか?!
これは、このファンドの
「前日の終値を基準にした翌日の価格変動を
2倍だったり、反対になる様に設定している」
が原因なのです。
例えば日経平均の「値動き2倍」をキープする為には、資金の2
倍分の日経平均を持ち続ける必要があります。
そして、それを実現する為には、
「自己資金と同じ金額を常に借金する」
と考えて頂ければ分かりやすいと思います。
仮に、日経平均が一枚1万円だとしましょう。
そしてアナタは100万円の資産を「値動き2倍運用」します。
あなたは資金の2倍、200万円分の日経平均を買う事になりま
す。つまり「200枚」の日経平均を買うのです。
資金が足りない100万円分は、借金して補填します。
#面倒なので金利ウンヌンは計算省きますネ。
さて、日経平均が11000円に値上がりしたとします。
あなたは200枚の日経平均を持っていますから、借金返済前
の資金は220万円になります。(11000円×200枚)
そして、そこから100万円の借金を引いた、あなたの本当の資
金は120万円です。
日経平均10%値上がりに対して、あなたの資金は20%増えま
したね?!これが2倍運用です。
さて、ここからが問題なんです。
あなたの資金が120万円に増えました。ここで「値動き2倍」
を保とうとすると・・・
「あなたの資金の2倍、つまり240万円分の日経平均」
を持つ必要あるのです。
でないと「値動き2倍」はキープできませんよネ?!
この時点での日経平均は11000円ですから、
約218枚 = 240万円 ÷ 11000円
の日経平均を持つ必要があります。
ところが、今持っている日経平均は200枚です。
このままでは18枚足りません。
そこで
「値上がり分に合わせて18枚の日経平均を追加購入」
する必要があるのです。
ところが、あなた自身の資金は既に日経平均を買ってしまって
います。資金不足は借金を増やして補填します。
18枚を11000円で買うと20万円です。
ですから、あなたは追加で20万円の借金をする事になります。
そして今後は「あなたの資金120万円」「借金120万円」
で資金運用する事になります。
さてここで、日経平均が1万円に値下がりしたとします。
あなたは218枚の日経平均を持っていますから、借金返済前の
資金は218万円になります。
そして、そこから120万円の借金を引いた、あなたの本当の資
金は98万円です。
・・・あれ?!、
株価は戻っただけなのに、資金は少しへっちゃいましたね?!
確認してみましょう!
日経平均の値動きは
1万円 ÷1万1千円-1= 約マイナス9.09%
ファンドの値動き幅は
マイナス9.09%×2倍=マイナス18.18%
よって資産の値動きは
120万円×(マイナス18.18%+1)=98万円
計算はあっています。(苦笑:誤差はご容赦下さい)
「値動き2倍」を確保するには、常に自分の資金の2倍分、日経
平均を持つ必要があります。
すると
「日経平均が上がるたびに、日経平均を追加買い」
「日経平均が下がるたびに、日経平均を一部売却」
を、繰り返す事になるのです。
そして、これこそが最大の問題点です。
ブルベアファンドの問題点が分かってきましたか?!
次回はこの現象を整理します。
【補足】
1:実際には借金をするのではなく、先物を使う事で同じ効果が
作れます。
2:「値動き反対」を作る場合には、先物を「売る」事で実現し
ます。この場合も
「日経平均が下がるたびに、日経平均を追加売り」
「日経平均が上がるたびに、日経平均を一部買戻し」
と、いう感じで同様の事を行うことになります。
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(宜しければ下記も参考にしてください)
○アクティブリバランス投資法とは?!
http://gookabu.blog48.fc2.com/blog-entry-86.html
○アクティブリバランス投資法、実行マニュアル
http://ynavi.info/mag/act2.html
○主なバックナンバー
http://gookabu.blog48.fc2.com/blog-entry-153.html
○アクティブリバランス詳細解説リンク集
http://gookabu.blog48.fc2.com/blog-entry-53.html
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お役に立ちましたらポチっとお願いします。
#初めての方は「投資をマジメに考える」シリーズの
#ご一読をオススメします。
# http://gookabu.blog48.fc2.com/blog-entry-153.html
さて、「手を出したら、カモにされる金融商品」を続けます。
今回も「ブルベアファンド」の続きです。
【日経平均指数での10年の結果】
前回、ブルベアファンドとは何か、そして、この運用が10年
でどうなっているか・・・実例をご紹介しました。
そして驚くべき事実・・・
「値動き2倍指数」も、「値動き反対指数」も
「両方とも値下がりしている!」
と言う事をご紹介しました。
しかも、そのレベルはかなりの水準です。
なんと!10年間の日経平均「約20%の下落」に対して
○「値動き2倍指数」は約66%下落
○「値動き反対指数」は約33%下落
しかも、これはあくまで「指数」での話です。
実際のファンドの運用では、ここから更に、
・信託報酬
・売買費用
なんて物が引かれてゆきます。
加えて、前々回ご紹介した「カモ構造」。
ですから実際の資産価値はもっと下落するはずです。
【ブルベアファンドの構造欠陥】
では、なぜこんな事になるのでしょうか?!
これは、このファンドの
「前日の終値を基準にした翌日の価格変動を
2倍だったり、反対になる様に設定している」
が原因なのです。
例えば日経平均の「値動き2倍」をキープする為には、資金の2
倍分の日経平均を持ち続ける必要があります。
そして、それを実現する為には、
「自己資金と同じ金額を常に借金する」
と考えて頂ければ分かりやすいと思います。
仮に、日経平均が一枚1万円だとしましょう。
そしてアナタは100万円の資産を「値動き2倍運用」します。
あなたは資金の2倍、200万円分の日経平均を買う事になりま
す。つまり「200枚」の日経平均を買うのです。
資金が足りない100万円分は、借金して補填します。
#面倒なので金利ウンヌンは計算省きますネ。
さて、日経平均が11000円に値上がりしたとします。
あなたは200枚の日経平均を持っていますから、借金返済前
の資金は220万円になります。(11000円×200枚)
そして、そこから100万円の借金を引いた、あなたの本当の資
金は120万円です。
日経平均10%値上がりに対して、あなたの資金は20%増えま
したね?!これが2倍運用です。
さて、ここからが問題なんです。
あなたの資金が120万円に増えました。ここで「値動き2倍」
を保とうとすると・・・
「あなたの資金の2倍、つまり240万円分の日経平均」
を持つ必要あるのです。
でないと「値動き2倍」はキープできませんよネ?!
この時点での日経平均は11000円ですから、
約218枚 = 240万円 ÷ 11000円
の日経平均を持つ必要があります。
ところが、今持っている日経平均は200枚です。
このままでは18枚足りません。
そこで
「値上がり分に合わせて18枚の日経平均を追加購入」
する必要があるのです。
ところが、あなた自身の資金は既に日経平均を買ってしまって
います。資金不足は借金を増やして補填します。
18枚を11000円で買うと20万円です。
ですから、あなたは追加で20万円の借金をする事になります。
そして今後は「あなたの資金120万円」「借金120万円」
で資金運用する事になります。
さてここで、日経平均が1万円に値下がりしたとします。
あなたは218枚の日経平均を持っていますから、借金返済前の
資金は218万円になります。
そして、そこから120万円の借金を引いた、あなたの本当の資
金は98万円です。
・・・あれ?!、
株価は戻っただけなのに、資金は少しへっちゃいましたね?!
確認してみましょう!
日経平均の値動きは
1万円 ÷1万1千円-1= 約マイナス9.09%
ファンドの値動き幅は
マイナス9.09%×2倍=マイナス18.18%
よって資産の値動きは
120万円×(マイナス18.18%+1)=98万円
計算はあっています。(苦笑:誤差はご容赦下さい)
「値動き2倍」を確保するには、常に自分の資金の2倍分、日経
平均を持つ必要があります。
すると
「日経平均が上がるたびに、日経平均を追加買い」
「日経平均が下がるたびに、日経平均を一部売却」
を、繰り返す事になるのです。
そして、これこそが最大の問題点です。
ブルベアファンドの問題点が分かってきましたか?!
次回はこの現象を整理します。
【補足】
1:実際には借金をするのではなく、先物を使う事で同じ効果が
作れます。
2:「値動き反対」を作る場合には、先物を「売る」事で実現し
ます。この場合も
「日経平均が下がるたびに、日経平均を追加売り」
「日経平均が上がるたびに、日経平均を一部買戻し」
と、いう感じで同様の事を行うことになります。
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○アクティブリバランス投資法とは?!
http://gookabu.blog48.fc2.com/blog-entry-86.html
○アクティブリバランス投資法、実行マニュアル
http://ynavi.info/mag/act2.html
○主なバックナンバー
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