勘に頼らない側の投資判断に「収益還元法」と言う
考え方を使っています。
ここではなるべく簡単に、この収益還元法を説明し
てみますネ
金融工学と言うと大げさですが、ロジカルな判断方
法とし知っておいて損はないと思いますヨ!
初めての方まずバックナンバーをご一読頂く事を
オススメします。
バックナンバーはこちら
【アクリバ理論その4】
回収リスクと株価
さて前回は、
「未来のお金には回収リスクがかならず存在する」
という事をお話しました。
加えて、
・バブル時期にはこの回収リスクがマイナス
・リーマンショックの後にはこの回収リスクが無限
と「ありえない」状態だった事。
そしてその後はこの「ありえない」が解消された事
をご紹介しました。
そして、この「回収リスク」この様な極端な時だけ
ではなくて通常の投資判断にも役立つと思っていま
す。
#計算方法は最後に載せておきますネ。
過去8年の統計からこんな事が分かりました。
対象は日経平均です。
1:回収リスクが10%以下の時
2年後の株価は平均で▲32.1%、標準偏差14.6%
=>つまり98%程度の確率で値下がりする
と言う事になります。
2:回収リスクが10%以上の時
2年後の株価は平均で+31.2%、標準偏差19.4%
=>つまり95%程度の確率で値上がりする
という事になります。
※注意、上記はあくまで統計上の結果です。
鵜呑みにはしないで下さい。
いかがでしょうか?!
結構はっきり分かれていますよネ。
#現実にはもう少し細かく統計とっていますが
#全部のせると長くなりますので割愛します。
こんな感じではないでしょうか。
1:皆が強気になって株を買っている時
株価は高くなり、計算される回収リスクが低下
=>きっかけがあれば株価は下げる可能性大。
2:皆が弱気になって株を買わない時
株価は安くなり、計算される回収リスクが上昇
=>きっかけがあれば株価は上昇する可能性大
また、その中間点が今は回収リスク=10%レベル
が妥当と思えます。。
なもんで、私は
理論株価=株主資本 + 利益予測 × 10
#「10%で割る」と「10を掛ける」は同じ意味
#ですので・・・
と言う表現を良く使います。
正確に言うと金利を足す必要がありますが、分か
りにくいので割愛しています。
ただこの方法、残念な事に「年単位」でしか統計的
な差が出ないのです。(苦笑)
ですから数日~数ヶ月程度先の予測はムリです。
ですが、短期的な売買にも実は応用可能だと思って
います。
次回(来週?!)にその辺をお話します。
------------------------------------------------
回収リスクの計算方法
1株利益(予想)
回収リスク =------------------- - 長期金利
株価 - 1株資本
となります。長期金利は「日経公社債インデックス長期」
を使っています。
なぜこうなるのかは、下記に説明します。
ちょい難しいと思いますが・・・
まず
金利= 長期金利 + 回収リスク
と定義します。
そして
理論株価=1株資本 + 未来の1株利益の今の価値
と考えます。
これまでお話した通り「1株利益(予想)」が今後も
永久に続くと仮定できるならば・・・
未来の1株利益の今の価値 = 1株利益(予想)÷金利
となりますから
理論株価=1株資本 + 1株利益(予想)÷金利
と考える事ができます。
この金利に「長期金利 + 回収リスク」を代入して
これから回収リスクを計算すると、最初の式になります。
さて、
「1株利益(予想)」が今後も永久に続くと仮定できる」
については2つの意味で違和感をもたれる方も多いと思
います。
1つ目は「翌年の1株利益(予想)」を採用する違和感
2つ目は1株利益(予想)が「永久に継続」すると仮定
している違和感
ではないでしょうか?!
「翌年の1株利益(予想)」を採用する違和感について
は、正直「こんな物です」としか言い様がありません。
過去を調べてみると結局ほぼ「翌年の1株利益(予想)」
で株価が動いているからです。
但し、特に好業績の時期には調整が必要です。でないと
高い株価をよしとしてしまう危険があります。
「永久に継続」部分の違和感については、こう考えてい
ます。
未来のお金にはリスクが絶対にある。だから「回収リスク」
という物を考えている。
株価はこの永久でない部分を「回収リスク」と言う形で織
り込んでいる。
と言う感じです。いかがでしょうか?!
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ここではなるべく簡単に、この収益還元法を説明し
てみますネ
金融工学と言うと大げさですが、ロジカルな判断方
法とし知っておいて損はないと思いますヨ!
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回収リスクと株価
さて前回は、
「未来のお金には回収リスクがかならず存在する」
という事をお話しました。
加えて、
・バブル時期にはこの回収リスクがマイナス
・リーマンショックの後にはこの回収リスクが無限
と「ありえない」状態だった事。
そしてその後はこの「ありえない」が解消された事
をご紹介しました。
そして、この「回収リスク」この様な極端な時だけ
ではなくて通常の投資判断にも役立つと思っていま
す。
#計算方法は最後に載せておきますネ。
過去8年の統計からこんな事が分かりました。
対象は日経平均です。
1:回収リスクが10%以下の時
2年後の株価は平均で▲32.1%、標準偏差14.6%
=>つまり98%程度の確率で値下がりする
と言う事になります。
2:回収リスクが10%以上の時
2年後の株価は平均で+31.2%、標準偏差19.4%
=>つまり95%程度の確率で値上がりする
という事になります。
※注意、上記はあくまで統計上の結果です。
鵜呑みにはしないで下さい。
いかがでしょうか?!
結構はっきり分かれていますよネ。
#現実にはもう少し細かく統計とっていますが
#全部のせると長くなりますので割愛します。
こんな感じではないでしょうか。
1:皆が強気になって株を買っている時
株価は高くなり、計算される回収リスクが低下
=>きっかけがあれば株価は下げる可能性大。
2:皆が弱気になって株を買わない時
株価は安くなり、計算される回収リスクが上昇
=>きっかけがあれば株価は上昇する可能性大
また、その中間点が今は回収リスク=10%レベル
が妥当と思えます。。
なもんで、私は
理論株価=株主資本 + 利益予測 × 10
#「10%で割る」と「10を掛ける」は同じ意味
#ですので・・・
と言う表現を良く使います。
正確に言うと金利を足す必要がありますが、分か
りにくいので割愛しています。
ただこの方法、残念な事に「年単位」でしか統計的
な差が出ないのです。(苦笑)
ですから数日~数ヶ月程度先の予測はムリです。
ですが、短期的な売買にも実は応用可能だと思って
います。
次回(来週?!)にその辺をお話します。
------------------------------------------------
回収リスクの計算方法
1株利益(予想)
回収リスク =------------------- - 長期金利
株価 - 1株資本
となります。長期金利は「日経公社債インデックス長期」
を使っています。
なぜこうなるのかは、下記に説明します。
ちょい難しいと思いますが・・・
まず
金利= 長期金利 + 回収リスク
と定義します。
そして
理論株価=1株資本 + 未来の1株利益の今の価値
と考えます。
これまでお話した通り「1株利益(予想)」が今後も
永久に続くと仮定できるならば・・・
未来の1株利益の今の価値 = 1株利益(予想)÷金利
となりますから
理論株価=1株資本 + 1株利益(予想)÷金利
と考える事ができます。
この金利に「長期金利 + 回収リスク」を代入して
これから回収リスクを計算すると、最初の式になります。
さて、
「1株利益(予想)」が今後も永久に続くと仮定できる」
については2つの意味で違和感をもたれる方も多いと思
います。
1つ目は「翌年の1株利益(予想)」を採用する違和感
2つ目は1株利益(予想)が「永久に継続」すると仮定
している違和感
ではないでしょうか?!
「翌年の1株利益(予想)」を採用する違和感について
は、正直「こんな物です」としか言い様がありません。
過去を調べてみると結局ほぼ「翌年の1株利益(予想)」
で株価が動いているからです。
但し、特に好業績の時期には調整が必要です。でないと
高い株価をよしとしてしまう危険があります。
「永久に継続」部分の違和感については、こう考えてい
ます。
未来のお金にはリスクが絶対にある。だから「回収リスク」
という物を考えている。
株価はこの永久でない部分を「回収リスク」と言う形で織
り込んでいる。
と言う感じです。いかがでしょうか?!
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