勘に頼らない側の投資判断に「収益還元法」と言う
考え方を使っています。
ここではなるべく簡単に、この収益還元法を説明し
てみますネ
金融工学と言うと大げさですが、ロジカルな判断方
法とし知っておいて損はないと思いますヨ!
初めての方まずバックナンバーをご一読頂く事を
オススメします。
バックナンバーはこちら
【アクリバ理論その6】回収リスクとPERの関係
さて前回は、
「回収リスクを使って株の割安/割高を判断し投資に
生かす実例」
をお話しました。
ところで株の割高/割安を判断する世間一般の指標に
PERがあります。これと、私のお話している
「回収リスク」との関係が今回のテーマ。
個人的にはPERは雑すぎる指標だと思っています。
そして、その理由もお話します。
まず、回収リスクの定義を思い出してください。
1株利益(予想)
回収リスク =------------------- - 長期金利
株価 - 1株資本
です。
ここで、長期金利と1株資本をゼロにします。すると
1株利益(予想) 1
回収リスク =------------------- = ------
株価 PER
となります。
つまり
「株主資本と長期金利を無視した、回収リスクの逆数」
(分子と分母を入れ替えたもの)がPERなのです。
狙っている事は同じ、
「どうにかして株の割高/割安を判断したい」
です。
そしてPERも収益還元法をベースに考えられた指
標なんですネ。
但し、次の2点で違いがあります。
1:PERは株主資本を無視している。
2:PERは長期金利を無視している。
これが「良いことなのか悪いことなのか」が問題で
す。
確実に「PERは計算が簡単だし、一般的」とは言
えますが・・・。
まず「PERは株主資本を無視している」点
これは議論の余地がありますが・・・私はこう考え
ています。
「株を買うと言う事は企業(の一部)を買うこと
その価値を考える為には企業の資産も考慮すべき」
つまり
株価 = 今の資産 + 未来の利益の今の価値
と考える訳です。
ですがPER主体の方は
「企業の価値は結局収益金額で決まる。収益を上げ
られない資産は価値がないと判断すべき」
株価 = 未来の利益の今の価値
と考えるようです。どちらかと言えば「日本風」が
前者、「欧米風」が後者のイメージでしょうか?!
日本でも投資用不動産なんかは、ほぼ
「毎月取れる家賃の120倍」
なんかで値段が決められているようです。
私の個人的なイメージはこんな感じです。
例えば、同じ年間一株年間利益100円の企業があった
とします。
A社は一株資産1,000円
B社は一株資産2,000円
だったとします。
PERの考え方だと「この2社の株価は同じ」です。
仮に市場の標準PERが20倍だとすれば、
A社もB社も株価2000円が妥当・・・となります。
私はこれに違和感を覚えます。
もし、A社の株価2,000円が妥当だとすれば、やはり
B社の株価はやっぱり3,000円が妥当と思いたくなり
ます。
そして実際はどうなのか?!
少なくても日本の株については後者
株価 = 今の資産 + 未来の利益の今の価値
つまり
A社の株価2,000円だとすれば、B社の株価は3,000円
となっているようです。
また、多くの場合には1株株主資本が株価の下限
メドとなっています。この事からも
株価 = 今の資産 + 未来の利益の今の価値
と考える方が妥当だと言う事になりそうです。
つまり株の割安/割高を図る指標として
「PERは少々雑だけど皆が知っているから
会話に使える。そして計算も楽」
となるでしょうし。
「回収リスクは精度としては高い。しかし誰も
知らないし、計算がやや面倒」
なんて感じですネ!
結局、兄弟の様な判断指標なのです。どちらを
使うかは「お好み」かもしれません。
ですが個人的には・・・
投資判断にPERは怖くて使えません。(笑)
さて、今回は金利を無視していましたネ
次回(来週?!)にその辺をお話します。
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ここではなるべく簡単に、この収益還元法を説明し
てみますネ
金融工学と言うと大げさですが、ロジカルな判断方
法とし知っておいて損はないと思いますヨ!
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【アクリバ理論その6】回収リスクとPERの関係
さて前回は、
「回収リスクを使って株の割安/割高を判断し投資に
生かす実例」
をお話しました。
ところで株の割高/割安を判断する世間一般の指標に
PERがあります。これと、私のお話している
「回収リスク」との関係が今回のテーマ。
個人的にはPERは雑すぎる指標だと思っています。
そして、その理由もお話します。
まず、回収リスクの定義を思い出してください。
1株利益(予想)
回収リスク =------------------- - 長期金利
株価 - 1株資本
です。
ここで、長期金利と1株資本をゼロにします。すると
1株利益(予想) 1
回収リスク =------------------- = ------
株価 PER
となります。
つまり
「株主資本と長期金利を無視した、回収リスクの逆数」
(分子と分母を入れ替えたもの)がPERなのです。
狙っている事は同じ、
「どうにかして株の割高/割安を判断したい」
です。
そしてPERも収益還元法をベースに考えられた指
標なんですネ。
但し、次の2点で違いがあります。
1:PERは株主資本を無視している。
2:PERは長期金利を無視している。
これが「良いことなのか悪いことなのか」が問題で
す。
確実に「PERは計算が簡単だし、一般的」とは言
えますが・・・。
まず「PERは株主資本を無視している」点
これは議論の余地がありますが・・・私はこう考え
ています。
「株を買うと言う事は企業(の一部)を買うこと
その価値を考える為には企業の資産も考慮すべき」
つまり
株価 = 今の資産 + 未来の利益の今の価値
と考える訳です。
ですがPER主体の方は
「企業の価値は結局収益金額で決まる。収益を上げ
られない資産は価値がないと判断すべき」
株価 = 未来の利益の今の価値
と考えるようです。どちらかと言えば「日本風」が
前者、「欧米風」が後者のイメージでしょうか?!
日本でも投資用不動産なんかは、ほぼ
「毎月取れる家賃の120倍」
なんかで値段が決められているようです。
私の個人的なイメージはこんな感じです。
例えば、同じ年間一株年間利益100円の企業があった
とします。
A社は一株資産1,000円
B社は一株資産2,000円
だったとします。
PERの考え方だと「この2社の株価は同じ」です。
仮に市場の標準PERが20倍だとすれば、
A社もB社も株価2000円が妥当・・・となります。
私はこれに違和感を覚えます。
もし、A社の株価2,000円が妥当だとすれば、やはり
B社の株価はやっぱり3,000円が妥当と思いたくなり
ます。
そして実際はどうなのか?!
少なくても日本の株については後者
株価 = 今の資産 + 未来の利益の今の価値
つまり
A社の株価2,000円だとすれば、B社の株価は3,000円
となっているようです。
また、多くの場合には1株株主資本が株価の下限
メドとなっています。この事からも
株価 = 今の資産 + 未来の利益の今の価値
と考える方が妥当だと言う事になりそうです。
つまり株の割安/割高を図る指標として
「PERは少々雑だけど皆が知っているから
会話に使える。そして計算も楽」
となるでしょうし。
「回収リスクは精度としては高い。しかし誰も
知らないし、計算がやや面倒」
なんて感じですネ!
結局、兄弟の様な判断指標なのです。どちらを
使うかは「お好み」かもしれません。
ですが個人的には・・・
投資判断にPERは怖くて使えません。(笑)
さて、今回は金利を無視していましたネ
次回(来週?!)にその辺をお話します。
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