私は投資判断やリスク管理に「収益還元法」を中心と
 した金融工学の考え方を使っています。
 
 ここではなるべく簡単に、この金融工学のエッセンス
 をご紹介してみます。

 「金融工学」・・・名前は大げさですが、ロジカルな
 判断方法とし知っておいて損はないと思いますヨ!

 初めての方まずバックナンバーをご一読頂く事を
 オススメします。

 バックナンバーはこちら 
 

「マネーゲームではない、本当に殖やす投資」一緒に考えて見ませんか?!
 
【アクリバ理論その24】究極リバランス手法
 ※今回の内容は、特許および特許申請中の情報を含みます。
  権利者へ無断での他への転載は禁じます。

 前回は「時分散ポートフォリオ」と言う考え方をご紹介しました。
 そしてそれを使った「最適な株式投資比率」の計算結果もご紹介しました。

 前回の計算結果は雑でしたので、再度整理して配当も考慮した物が下記で
 す。前回同様、前提が事実と違っている部分がありますので、このままで
 は使えません。ご注意下さい。あくまで「例」です。

   日経平均株価   最適な投資金額比率
     13,500           0.0%
     13,000           15.7%
     12,500           36.2%
     12,000           51.7%
     11,000           73.1%
     10,000           86.6%
     9,000           95.9%
     8,000           99.9%


○前提

     日経平均の現在の価値  12,000円
     年間の一株利益 400円
     ボラティリティ 21.5%:自然対数軸表記
     株価の復元比率 50.0%/年
     ※株価がその価値と乖離している場合、その後一年間で戻す
      平均的な水準。自然対数軸表記。

【究極リバランス手法】

 私はこの投資比率を使ったアクティブリバランスが、考えられる究極のリバ
 ランスだと考えています。理論は少々難しかったかもしれません。
 でも、やり方は至ってカンタンです。

 まず実例を見てください。

 ①上記の投資比率の時に、株価が1万円だとします。資金が100万円だと
  すると86万円(=100 x 0.866:端数切捨て)まで株を買います。
  現金は14万円です。

 ②株が値上がりし、1万2千円になりました。
  この時、株の資産時価は103.2万円です。
  現金は14万円ですから、合計は117.2万円です。

  この価格帯での株の最適比率は51.7%ですから
  株の総額を 60万円(=117.2×0.517:端数切捨て)に減らします。
  この時、現金は57.2万円に増えます。

 ③株が値下がりして8千円になりました。
  この時、株の資産時価は40万円です。
  現金は57.2万円ですから、合計は97.2万円です。

  この価格帯での株の最適比率は99.9%ですから
  株の総額を 97万円(=97.2×0.999:端数切捨て)に増やします。
  この時、現金は0.2万円に減ります。

 ④株が1万円に戻りました。
  この時、株の資産時価は121.25万円です。
  現金は0.2万円ですから、合計は121.45万円です。

 要は、「上がったら売って比率を下げ、下がったら買って比率を上げて」
 を機械的に淡々と繰り返すだけです。

 おそらく、これほどつまらない投資方法もないと思います。
 ですが、これほど確実な方法も他にはあまりないと自負しています。

 また、リバランス効率も最大化しています。

 以前ご紹介したパッシブリバランスの場合、
  「半額まで下げて後に戻す、2倍になった後に戻す」で
 おおよそ各1割資金が増えました。(合計で2割)
 そしてこんな事はおそらく無いでしょう。

 でも今回ご紹介したアクティブリバランス
  「20%のUP、その後戻して20%ダウン、そして戻し」
 だけです。現実的にもありそうな範疇です
 ・・・でもこれだけで約20%の資産が増えました。

 リバランス効果の最大化・・・実感できませんか?!

【とは言っても・・・】

 とは言っても・・・色々疑問があると思います。

 ①8000円でホボ全資産投入して良いのか?!・・・とか
 ②この方法ではどこかで破綻するのでは?!・・・とか
 ③「勝率を最大化する」が本当に正しいのか・・・とか
 ④どのタイミングでリバランスするのが良いのか・・・とか

 ・・・・
 このあたりを、次回以降考えてゆこうと思います。
 #他も思いついたら教えて下さい。

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2010.10.02 Sat l 投資技法 l top